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社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター

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トップWhat is IETF

IETF会合の様相




[章目次]
- 概要
- はじめに
- IETFの背景と歴史
- IETFの組織構造
- IETFにおける標準化プロセス
- IETF会合の様相
- むすび

著者について
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IETF会議場の設営

 IETF会合は、近年では、毎年3度開催され、1度が北米以外というのが通例 となっている。IETF会合をホスティングするための要求条件は、 http://www.ietf.org/meetings/hotel-logistics.html に示されている。

ターミナルルーム

 24時間利用可能な、無料のターミナルルームが提供される。ターミナルルー ムには、共用端末、プリンター(紙およびトランスペアレンシ)、インター ネット接続されたEtherentケーブルが提供される。IETFのいくつかのセッ ションは、M-Boneを通じてインターネットにリアルタイム中継され、また、 多数の参加者がターミナルルームからインターネットアクセスを行うので、 通常T3(45Mbps)以上の回線速度のインターネットコネクティビティーが 提供される。
 筆者がIETFに参加するようになった、1994年頃は、ほとんど参加者がノート パソコンは携帯していなかったので、ターミナルルームには端末のみが用意 されており、日本からの参加者は、日本語環境(kterm等)をターミナルルーム のワークステーション(ほとんどがSUNワークステーションだった)に構築して、 日本にある各人のワークステーションをアクセスしていた。その後、日本人 を中心にノートパソコンを携帯するようになってきたが、当初は、日本人だけ であり、ターミナルルームには、Ethernetケーブルのみを提供するテーブル はほとんどなかった。当時、WIDEプロジェクト[7]の研究会やシンポジューム では、各自がノートパソコンを持参し、インターネット接続を始めていた。 その後、北米でもノートパソコンを携帯することが普及するにつれ、ターミナル ルームにおけるEthernetケーブルのみを提供する領域が急速に拡大した。 すなわち、北米の先を行っていたことが証明されたわけである。
 その後、以下の2つの事象でも、我々が北米の約1,2年先の利用形態を実践して いたことがあった。

  • 液晶プロジェクタの利用
    ノートパソコンの普及に合わせて、IETFでも 昨年から液晶プロジェクタが利用されるようになった。これは、すでに、 数年ほど前からWIDEプロジェクトなどでは一般的になっていたことであった。 WIDEプロジェクトでは、既に、Meeting Minutesの作成を液晶プロジェクタを 用いて参加者間で共有しながら作成している。
  • 無線LANの利用
    1999年11月Washington DCで開催されたIETF会合に おいて、無線LANのPCMCIAカードが、初めて、貸し出された。セッション中でも インターネットアクセスをする参加者を多数見かけたが、これも、すでに、 我々は数年前から行っていたことであった。 最近のIETFでは、無線LANによるインターネットコネクティビティーの提供が、 事実上、定常化した。
  •  一般的に、我が国は、インターネット技術や利用法に関して、北米の 2,3年後を追っていると言われているが、少なくともIETFにおいては、 我が国のエンジニアはむしろ北米人よりも先進的なインターネット の利用を実践しているのかもしれない。

    PBXが容量不足

     IETFが開催されるホテルでは、PBXの容量が不足することがしばしばである。 ターミナルルームからではなく、ダイアルアップによる自組織ネットワーク へのアクセスしかできない組織は非常に多いことが原因である。IETFが開催 されるようなホテルでは、各部屋に電話回線が2回線引かれている場合も少な くなく、市内電話は1回時間制限なしで1.00米国ドル程度が一般的なので、チェック インの後、パソコンを接続したままにする参加者もある。こうなると、ホテルの PBXの容量が不足することは、明白である。 最初に、この現象が起こったのは、1995年12月テキサス州Dallasで開催された 第34回IETFの時である。この会合のホストはMCI社であった。 MCI社は、IETFの参加者に、MCIに課金されるIETF期間中のみ有効なCalling CardのPIN番号を参加者全員に教えた。その結果、ホテルのPBXはパンクした のは当然の結果であった。 このようなPBXの容量不足は、インターネットの普及とともに、IETFが開催 されるホテルに限ったことではなくなり、今では、各部屋にEthnernetケーブル とUSBケーブルが提供されているホテルも登場してきている。

    IETF会合での質問プロトコル

     質問や意見がある参加者は、マイクの前に立つのが、IETFでのプロトコル である。挙手ではなく、マイクの前に立ち、プレゼンテーションを行っている 者へプレッシャーをかける。議論が紛糾するような意見を出すと、マイク の前に長蛇の列が並ぶ。 しかも、そこには、IETF実力者や影響力の大きな人が並ぶこともしばしば である。

    ドレスコード

     ネクタイとスーツは、TCP/IPの設計と実装を行った、Vint Cerf氏の特権 であった。実際、過去の、IETF New Commers用のドキュメントでは、 Vint Cerf氏のみが、ネクタイを締めてIETFに参加することができると 書いていた。今でも、 TAO of IETF では、月曜日(IETFの初日)に ネクタイにスーツで登場すると"浮くよ"と記述されている。 IETFにおけるドレスコードは、ジーンズ、Tシャツにサンダルが標準である。 BBN社のCraig Partridge氏は、これを、ITU-Tはネクタイと赤ワインの 文化、IETFはTシャツとビールの文化、と表現していたのが象徴的である。 TシャツがIETFの象徴であるのが理由か、IETFの会場では、いろいろな ユーモア溢れるTシャツが販売されるのも特徴的である。




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